②見当識障害(場所・時間・人が分からない)について
見当識障害とは「いつ 」「どこ」「誰」が把握できなくなる。日付や時間が曖昧になることに始まり、今どこにいるのか、目の前にいる人が誰なのかわからなくなってしまうことです。
実際、夏にコートを着込む、夜中に起こしにくる、近所で迷子になるなど、思い当たることはありませんか?
認知症になると、記憶できず、忘れて、わからなくなるためにこのように生活に支障が出てしまうのです。そこで具体的な対応方法をご紹介します。
対応1:試さない・さりげなく確認
必然性のない場面で日付や時間や名前を答えさせないようにする。これらの能力を試すような問いかけは、たとえ答えがわかっていてもわかっていなくても自尊心が深く傷ついてしまうのです。会話の中にさりげなく日時や季節を入れるといいです。例えば、「朝ごはんですよ」、「セミの声が聞こえて夏が来たね」、「日が沈んでもう夜ね」などです。
対応2:自分から名乗る
たとえ名前を忘れていても、本人が目の前の人を信頼できれば良いと考える。不安そうにしていたら名前を当てさせるのでなく、まずこちらから名乗ってください。
対応3:今できることを見つける
認知症は進行性の病気。失った能力を元通りにすることは難しいので、今できることに目を向けてそれが維持できるように手助けする声かけをしてみましょう!
次回は③実行機能障害(やり方がわからなくなる)について説明します。